とある京葉線民の雑記帳

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京葉線 2024年3月ダイヤ改正について

2023年12月15日、来年3月に実施されるダイヤ改正の内容が発表された。今回は京葉線に関するもののみを取り上げようと思う。正直他の線区のことも多少は書こうと思ったがとんでもない大鉈振るってきやがったせいでこれで1本書いた方が早いなぁと思ったので… 京葉線の主力E257系500番台とE233系5000番台

1. 特急わかしお・さざなみ関連

↑今回の改正で房総特急から自由席の設定がなくなる。

今回の改正で全車指定席となる特急わかしお、さざなみ。車両面ではわかしお、さざなみ共にE257系500番台5両での運転となり、同形式の10連、及び255系の運用は消滅となる。 なお255系は同時に総武線しおさい号からも撤退となるので今改正で定期運用を失うことになる。
255系は当面残り何らかの形で活用するとされている。同形式の今後に注目したいところ。

(2024.3.8追記)255系ですが春の臨時列車の新宿さざなみで充当される便があるほか、改正後も6月末までわかしおとさざなみの一部定期列車への充当がある様です(総武本線しおさいからは完全撤退)。またE257系10連についても同様に6月末まで定期便で見られるようです。

255系


改正後のさざなみ号輸送体系イメージ 出典: 2024年3月ダイヤ改正について(※PDF)

続いてダイヤ面について、さざなみ号は現在の9号(東京21:30→君津22:39)が運転取り止めとなる以外は大きな変更はない。 改正後のわかしお号輸送体系イメージ 出典: 2024年3月ダイヤ改正について(※PDF)

わかしお号について、下りは現在の9号(東京13:00発安房鴨川行き)が1時間繰り下がり東京14:00発へ変更。そして現11号(東京15:00発勝浦行)が運転取り止めとなる。また現13号(東京17:00発勝浦行き)は上総一ノ宮行きへ(ただし多客期は勝浦まで運転)、現21号(東京21:00発安房鴨川行き)は勝浦行きへ、現23号(東京22:00発勝浦行き)は上総一ノ宮行きへそれぞれ短縮、逆に現15号(東京18:00発上総一ノ宮行き)は勝浦行きへ延長となる。また現23号(東京22:00発、新21号)は平日のみの運転となる。
上りについて、まず運転取り止めとなるのが現10号(勝浦10:36発)、現24号(勝浦20:08発)の2本。一方で平日に新4号(勝浦6:44発)が新設される。また現8号(新10号)は安房鴨川始発から勝浦始発に変更される。その他、現22号(上総一ノ宮19:28)は勝浦始発に変更の上で臨時列車化、現4号(勝浦7:27、新6号)は平日のみ運転に変更され、さらに土気停車が追加される。

2.京葉線 輸送体系の見直し

おそらく界隈を最もざわつかせたであろうこの話題。これを書いている筆者自身もかなり驚いているが一つずつ見ていくことにする。

1.快速運転時間帯の縮小

昨年度の改正で夜の上り快速の運転を取り止めたが今年はさらに大鉈が振るわれ、改正後の快速は上下共に日中(東京/蘇我駅発10時台〜15時台)のみの運転となる。



(2024.1.15,16追記)沿線自治体の猛反発を受け、日中に加え早朝の内房線外房線からの快速も残ることに。 出典: 2024年3月ダイヤ改正内容の一部変更について(※PDF)

君津始発の便についてはほぼ現在の時刻そのままだが、上総一ノ宮始発の便については改正後は外房線内各駅停車となる(現在は本納、永田、新茂原八積を通過している)。

2.通勤快速廃止、外房線内房線直通優等列車の一部各駅停車化

快速の運転が日中と早朝のみになったことにより外房線内房線に直通する快速が大幅縮小となる。改正後、夜の快速と朝と夜の通勤快速は全て各駅停車に格下げとなる。また、外房線直通の列車は全て上総一ノ宮発着となり勝浦までの運用も消滅する。

京葉線快速君津行き、今改正で見られなくなる。 ↑廃止となる京葉線通勤快速。

ところで、先述したように東京駅18:00発のわかしお13号(改正後)は他のわかしお号が改正で区間短縮されたり、列車そのものが運転取り止めされたりしている中で唯一区間延長(上総一ノ宮行き→勝浦行き)というプラスな変更をされている。さらに、よく見ると新しく設定されるわかしお4号は今の勝浦発上り通快と時刻が似ていたりする。
これらのことから、蘇我以遠の直通ユーザーを特急に誘導したいというJR側の意図が丸見えとなっている。しかし特急誘導したい割にはその特急は値上げされるし減車で座席数は減っているしで本当に何がしたいんでしょうね?

では、格下げに伴うダイヤを一部見ていく。 出典: 2024年3月ダイヤ改正について

18時台の外房線直通は現在、通勤快速成東・勝浦行きが18:14発、その後快速上総一ノ宮行きが18:38発となっているがこれらが時刻変更され、改正後は17:53発と18:32発になり、どちらも上総一ノ宮行きになる。また、18:32発の方は成東行きとの併結運用となる(4両側が成東行き、6両側が上総一ノ宮行き)。 ↑改正で登場する各駅停車上総一ノ宮行き。これまではダイヤ乱れ時にしか出なかったが今回の改正で日常のものに。

出典:2024年3月ダイヤ改正について

内房線直通の下り通勤快速は格下げに伴い、東京発車が20分程度繰り上げられる様子。内房線内も今より7分早いスジになるよう。

出典:2024年3月ダイヤ改正について

続いて上り、早朝の上り快速は先述のように沿線自治体からの猛烈なバッシングを喰らった末に残ることになったが残念ながら上り通勤快速は格下げに。 現在の通勤快速のスジと比べると外房線からの便の上総一ノ宮発時刻が繰り上がる(新たに永田、本納、新茂原八積に停まるため)以外は京葉線内が遅くなるだけで特に変わりがない。
その結果、現在の通勤快速に比べて15分程度東京着が遅くなるよう。上総湊発の各駅停車なんて東京に着く頃にはほぼ9:00という有様である。誰が使うんだよこんなん()
こうしてみると沿線自治体総出で通勤快速廃止に反対するのも頷ける。

総括と感想

今回の改正は遠距離の直通ユーザーを特急に誘導したい意図が丸見えのダイヤと言って良いだろう。別に特急誘導をしたいなら別に良いのだがその結果が直通含めラッシュ時間帯全部各駅停車にするというのはいくらなんでも極端すぎるだろと思う。その結果優等を根こそぎ減らされた内外房線ユーザーは言うまでもないが多少なりと快速の恩恵を受けていた南船橋海浜幕張〜千葉みなとのユーザーも所要時間が伸びるハメになってしまいあまり良い感情を抱かない結果となってしまっただろう。現に千葉市、千葉県を筆頭に市原市一宮町など内房線外房線沿線の自治体の多くがこの改正に反対との声明を出しているわけで。
またこれは個人的な意見であるが土休日夜に一切のテコ入れがないのも疑問に思った。特に21時台は海浜幕張基準で5本しかないので幕張界隈で複数イベントがあるとかなりキツいイメージがある。海浜幕張基準で休日21時台に当駅始発の上りプラス1本くらいしてくれればイベント輸送や日頃の休日の舞浜の混雑を考慮しても個人的にいいのではないかと思う。
まあここでゴネたところでもうどうしようもないので次回はもう少しまともなダイヤを組んでいただきたい。これは1人の京葉線利用者としての切実な願いである…