とある京葉線民の雑記帳

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キュンパスの旅(1回目)

JR東日本が発売した「旅せよ平日!JR東日本たびキュン早割パス(以下キュンパスと記す)」。2/14から3/14までの任意の平日1日有効で、利用日の1ヶ月前から14日前まで購入できたきっぷだ(執筆日時点で発売終了済)。
昨年発売された「JR東日本パス」とよく似ているが先述の通り有効期間は1日であるほか(jr東日本パスは連続する3日間)、指定席に乗車可能な回数も異なる(東日本パスは4回、キュンパスは2回)。

筆者は大学生でこの切符の期間中は春休み期間。そんなわけでこの切符にあやかって旅に出てきたのでその様子を記していく。

上越新幹線の始発、とき301号でまずは一路新潟へ。車両はいつものE7系
キュンパスの効果か自由席は東京時点で窓側が全滅する勢いで、残っていた席も大宮で完全に埋まってしまっていた。この切符の効果の恐ろしさを早速実感した。 朝も早かったのでウトウトしていたら新潟に到着していた。ここからは特急いなほ1号秋田行きに乗車。この列車、先ほどのとき301号と改札を通って対面で乗り換えられるようになっている。
新幹線の乗り換えホーム側のドアが開いた瞬間18キッパーの大垣ダッシュコミケの始発勢の如く自由席を狙いたいとみられる人たちがダッシュで乗り換え改札に向かっていた。こういう光景を見て貴重な2回の指定枠を割いて指定席取っておいて良かったなーと思った。 いなほ号を担当しているのはE653系。昨年乗ったしらゆき号は4両だったが、こちらは7両である。
やってきたのは青一色の編成。元は夕陽をイメージしたオレンジ色をベースにした塗装を纏っていたのだが塗り替えられたらしい。何故こんな色にしたのかというと

「沿線の大きな魅力ある「海」の色を日本の伝統色でもある透明感に加え幻想的な深海色である瑠璃色 で表現しました。併せて海に映りこむ空の青さ、沿線の山並みの緑を取り込んだカラーリングです。」(引用:特急「いなほ」号(E653系)"瑠璃色"Debut!

とのことらしい。しかしこうも真っ青だとJR西でお馴染み末期色のようなやっつけ感が否めないのもまた事実。まあ細かいことは気にしないでおこう。

座席はこんな感じ。外と同じく青系の座席である。結構硬めで秋田まではかなりキツかった。 村上を発車すると交直切り替えデッドセクションを通過。首都圏に近いところだと、常磐線の取手〜藤代間やつくばエクスプレスの守谷〜みらい平間にも存在する。
常磐線E531系やE657系デッドセクションを何事もなく通過するが、今回のE653系は画像のように車内照明が消えてしまった。画像ではお伝えできないが空調なども止まっていたり自動ドアも動かなくなると言った旨の放送もあった。
余談だが、あとで調べてみたら常磐線時代はデッドセクションで電気が消えることはなかったらしい。どうして新潟ではこうなったのだろうか…

デッドセクションを超えて少しすると日本海に近い区間に入った。天気は悪かったが結構景色がよかった。

3時間35分の乗車を終えて秋田に到着。去年乗った特急オホーツクの次くらいに長い時間特急に揺られていたがやはりお尻や太もも裏がかなりキツかった。 秋田からは特急つがる3号に乗車する。乗車するのはE751系という車両。4両3本しかいない希少形式だとか。
この形式についてちょっと調べてみると元は6両編成で、東北本線の特急「スーパーはつかり(盛岡〜青森)」としてデビューしたが、デビュー2年で東北新幹線が八戸延伸され列車が廃止に。その後は特急「つがる(八戸〜青森、弘前)」を担当していたが、これも2010年の東北新幹線新青森延伸で廃止され、ここで一度運用を全て失った。
その後1年のニート生活の後2011年からは4両編成にされて青森〜秋田の「つがる」を担当するようになり今に至るとか(この「つがる」は八戸〜青森の同名の特急と系譜が違う)。ここで外された中間車2両は放置プレイののち2015年に解体されたらしい。
あとはベースのE653系比で強化された耐寒性能が脆弱で強化改造していたりとか中々迷な匂いがする形式だと思った。少数の形式って変なやつしかいないのだろうか?

E751系の話はともかく座席紹介。E653系と共通設計らしく座席も全く同じものを搭載している、故に硬い。モケットの柄はかっこいいのだが…
余談だが乗車時にやや足元が狭く感じたので調べたらシートピッチが910mmらしい。在来線の標準が960mmらしいので本当にちょっと狭かったようだ。

新青森に到着。遅れていたこまち1号からの乗り換えを待ったため、秋田を16分遅れで発車したが弘前までで7分遅れに回復。しかしその後安全確認を喰らってしまい新青森には10分遅れで到着した。
途中の弘前と降りた後の新青森で大量に乗ってきて立ち客もやや発生していた。こういう光景見た後だと外されて15年で解体された中間車が余計もったいなく見えてしまう。(まあキュンパス特需なだけで普段は利用率お察しなのだろうが…)

新青森の構内にはねぶたがいた。青森といえばこれだよなぁと。 新青森からははやぶさ34号に乗車。 車両はお馴染みのE5系である。
キュンパス、ニュースでも取り上げられたからかその効果は凄まじくなんとここから乗るはやぶさ34号は満席。はやぶさ号は全車指定席なので満席だったら普通は乗車不可なのだが、全車指定席の便しか存在しない盛岡〜新青森ミニ新幹線区間(+仙台〜盛岡各駅に停まるはやぶさ号)は幸いにしてきっぷのシステム上指定券なしでも自由席同等に乗れるのでそれに甘えて立ち席することにした。 先ほどの条件上盛岡で一度改札を出なければならないので急いで改札を出入りして盛岡でこまちとの併結を見学。幸いにしてこまち号は空いていたのでここからはこちらに乗り移ることにした。とはいえほぼ埋まっていたが。
朝の遅れの影響を未だ引きずってるらしく盛岡と仙台は5分ほど遅れていたのだが大宮までには回復してしまっていた。日本最速320km/hの名は伊達ではないようだ。 東京に到着。やはり新青森からは長かった。


東京からは通勤快速君津行きに乗る。(旅行日時点で)来週に控えたダイヤ改正での廃止が決定、すべて各駅停車に格下げという大鉈が振るわれて沿線自治体すべてを敵に回したのは有名な話。全国ニュースでもちょくちょく取り上げられたりと相当な波紋を呼んでいた。さらには国会の議論にまで上がって国土交通大臣までもがこれに言及したとか。

そんな通勤快速だが特筆すべきはやはりその停車駅だろう。東京を出ると八丁堀、新木場と止まり新木場の次は蘇我である。ネズミ王国最寄の舞浜や特急停車駅海浜幕張やその他の快速停車駅も全部通過である。まあそれだけ飛ばすが故に特急誘導政策の犠牲になってしまったようだが… 今回は蘇我で下車。「混雑の平準化」を謳っているが特段通勤快速だからと言って空いているなんてことはなく普通に混んでいた。ただアプリを見ていると新木場時点でこの列車の後ろの各駅停車はやや混んでいるようだったし、他にも私がよく乗る18時台の内房線/外房線直通快速なんかは東京で座席争奪戦に負けると地獄そのものなので言い分もわからなくもないが。

日本海側から太平洋側に抜けて東北一周、実は去年やりたかったけどできなかったルートなので今回やれて良かったなぁと思った。ただかなりキツかったが。


ちなみに(タイトルで察しがつくと思うが)もう一枚キュンパスを買ったので続きもあります。→こちら