とある京葉線民の雑記帳

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「とあるE217系のさよなら撮影会2」に参加してきた

2023年9月2日、鎌倉車両センター構内にて「とあるE217系のさよなら撮影会2」が開催された。企画タイトルに"2"とあることからわかるようにこの手の企画は2回目で、1回目は昨年10月に基本編成のトップナンバー、クラY-1編成が引退することに伴って開催された。
では、今回の「とある編成」とは一体どの編成のことなのか。それは基本編成のセカンドナンバー、クラY-2編成のことである。 (クラY-2編成)

E217系は基本的にまもなく検査の時期を迎える編成から順次廃車にしている。本来ならこの編成より先に検査を迎えるはずの基本編成(=この編成より前に前回の検査を通した編成)が5本存在するのだが、その5本を差し置いてY-2編成が廃車されることになってしまった。
11号車(千葉寄りのクハ)が分割ステップとなっていて、見た目から特徴的だったY-1編成とは違い、構体を載せ替えた過去がある故に普通の見た目をしているが、Y-2編成もれっきとした量産先行車。そんな特徴的な編成のラストということで昨年のY-1編成に続きさよなら撮影会が開催されたということだ。

さて、前置きがだいぶ長くなってしまったがここからは撮影会の様子について書いていこうと思う。
まず、撮影会の最初は引きで全景を撮る時間が設けられた。画像のように今回はメインのE217系だけでなく鎌倉車両センターに所属するすべての形式が一堂に会する撮影会となった。
引きで全景を眺める時間が終わるといよいよ車両に寄って撮る時間となる。 今回のメインとなった3編成。左からY-102編成、Y-2編成、Y-101編成。 Y-102編成。列番は0102S、種別幕は団体で表示が固定されていた。 今回のメインY-2編成。列番は0002S、種別は時間ごとに変えてくれた。ちなみにこの11号車の電気連結器は東海道線転属時に取り付けられたもので、通常のE217系のものと違い耐寒式で見た目がゴツいのが特徴。この編成が廃車されると基本編成で11号車に電気連結器を装備するE217系がいなくなることに。 前面のステップが特徴的なY-101編成。この画像では光の反射で見えていないが列番は0101S、種別は快速で固定されていた。
付属編成で今回表に出た千葉寄りの増4号車は普段ほとんど連結している関係でスカートがとても汚いのだが、この撮影会に合わせて徹底的に綺麗にされていた。また、主役のY-2編成についてはスカートに加えて普段は汚れたままのライトケース、ワイパーの拭き跡が残りがちなフロントガラスまで綺麗にされていた。この撮影会に向けて綺麗にしてくださった現場の方には頭が上がりません…

外を撮り終わると続いては車内へ。

特徴的なボックスシート。川重製の特徴でもあるドア周りと絡めて。(右)

まずはボックスシートを有する9〜11号車の車内を撮る時間が設けられた。E217系の量産先行車のボックスシートは片持ち式ではないため、通路側に脚台が設けられている他、荷棚に向かって斜めに手すりが取り付けられているのも特徴である。 余談だが、運用を離脱すると車内の広告、ドアステッカーを全て撤去した上でEF64のお迎えを待つことになるのだが、前日朝に入庫して撤去が間に合わなかったのかこの時点ではまだ残っていた。 こちらは運転台。立ち入りこそできなかったが乗務員室背後のドアは開けてくれたのでいつものガラス越しではなく生で(?)見ることができた。

5号車、サロE217-2の洗面台。ご覧のように真っ青なのが特徴である。E257系500番台の洗面台や255系のトイレがこれと雰囲気的に近しいようだがE217系ではこの編成で見納め。
一通り車内を撮って1号車まで移動すると車両の床にメッセージを書く時間が設けられた。凝ったイラストを描いたり長文でひたすら感謝を書いたり…参加者はそれぞれ想い想いのメッセージを書いていた。 ↑プログラムのリーフレットと絡めて。

ちなみに私はこんな感じのことを書いた。この区間でよく総武快速を利用していて、もちろんこの編成も引いたことが少なからずあったので… 最後は検修庫内で撮影の時間が設けられた。このブログの最初に上げた画像も先頭が1号車なので比べてもらうとわかりやすいがこちら側もしっかりきれいにされていた。

ここからは、主役のE217系以外で展示された車の写真を載せていこうと思う。


まずはE233系6000番台のクラH002編成。列番は日付ネタで902Kなのだが問題は快速の鎌倉行きという誰がどう見ても怪しい行き先。E233系6000番台の運用範囲は横浜線東神奈川〜八王子、京浜東北根岸線の東神奈川〜大船のみで、鎌倉、ましてや横須賀線に乗り入れる定期運用はまず存在しない。だが、昔横浜線205系だった時代には横須賀線の定期運用があったらしく、205のROMをそのまま引き継いだ結果将来ほぼ使わないであろう横須賀線内の表示が入ってしまったのだろう。
続いては成田エクスプレスでお馴染みE259系E259系はシルバー基調の新塗装に順次塗り替えられているが、今回展示されたのはまだ旧塗装のクラNe016編成だった。新塗装もちょくちょく数が増えて見かけるようになってきたがやっぱり旧塗装の方がかっこいいと思う。


次は横須賀線総武快速線の次世代を担うE235系1000番台。今回出されたのはクラJ-24編成(画像左側)とクラJ-26編成(画像右側)。どちらも今年に入って落成した比較的新しい編成だった。
列番、行き先はJ-24編成が902F,普通久里浜行き、J-26編成が902S,快速成田行きだった。どちらも定期で存在するが、快速成田行きは毎日夜2本のみの運転のため、明るい時間にこの表示を撮れるのは貴重だったかもしれない。


最後は検修庫の横に留置されていたクラJ-07編成。撮影会での展示対象ではなかったが、902Yという横須賀、総武快速線では通常出さない列車番号、さらに行き先は数年前に消滅した特別快速木更津行きを出しており、帰り際に気付いた人がシャッターを切っていた。このほか、冒頭でこの編成の後ろに繋がっているクラF-11編成が特別快速 館山/鹿島神宮とかいうとんでもない表示を出していたのだがあいにく撮れなかった。

この手の撮影会に参加するのは初めてだったが、主催者側がこの撮影会のために表に出る前面を綺麗にしてくれるなど、気合が入っているのが伝わった。また車両基地内で普段撮れないようなアングルで車両撮ることが出来て非常に楽しかった。今回企画・運営してくださったJR東日本横浜支社、鎌倉車両センターの皆様、本当にありがとうございました。